診療看護師の役割や特定看護師との違い

診療看護師は、大学院の修士課程で医学を学んだ看護師のことです。

医師の指示や手順書に沿って、一定範囲内の診療行為を行えるのが特徴でしょう。

看護師でありながら、一定レベルの診断や治療を行える知識やスキルを持っているのです。

医師と看護師の間に位置するので、医師と看護師の橋渡し役であるとともに、チーム医療の中心的存在とも言えます。

また、患者に対しても治療と看護の両面から接することが可能です。

そのため、わかりやすい言葉で治療方針などを説明することが求められます。

診療看護師が診断や処方などの診療行為を行えるのは、あくまでも医師の指示や手順書に基づいた場合に限られるのです。

医師の指示や手順書なしに診療行為を行うことは、法律で禁止されています。

というのも、診療看護師は国家資格ではないのです。

一方、米国などでは医師の指示を受けなくても一定範囲内の診断や治療を行える、ナースプラクティショナーという資格があります。

そして、診療看護師と混同されやすいのが特定看護師です。

特定看護師とは、特定行為に係る看護師の研修制度を履修した看護師を指します。

特定看護師は医師の指示なしでも、手順書を確認しながら特定行為の処置が可能です。

診療看護師と特定看護師では、携われる範囲が異なります。

そのうえ、診療看護師は日本NP教育大学院協議会認定の資格取得が必要なのに対し、特定看護師に必要な資格はありません。

診療看護師になるには大学院の修士課程で学びますが、特定看護師は大学院や病院などで研修を受けます。

診療看護師を目指したいという気持ちが強い人は、こちらも参考にしてみてください。